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食べこぼしたご飯粒がカピカピになって貼りついてるポロシャツみたいなブログ

あのアイスクリームの賞味期限はまだ来ていない。

風邪をこじらせて副鼻腔炎に移行した。

 

副鼻腔に溜まったものが喉に落ちていき、そこで留まり、喉を刺激して咳が止まらなくなる。

 

これはなかなか厄介だ。

 

自然治癒は有り得ず、風邪薬でも治らない。

 

経験上、医者で貰う抗生物質は焼け石に水とも分かっている。

 

かつて副鼻腔炎を発症した際、2ヶ月以上抗生物質を代わる代わる飲み続けたが、多少落ち着いても、ついぞ完治には至らなかった。

 

 

その時も、また此度も私を救うのは、排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)であろう。

 

欲しい。

 

排膿散及湯が欲しい。

 

 

ぼーっとする頭でさまよい歩き、近所の薬局を回るも見つからず、帰路につく。

 

途中スーパーマーケットでアイスクリームを買おうかな?と冷凍ケースを眺める。

 

その時ふと、古い記憶が呼び起こされた。

 

 

夏休み。稲毛のおばあちゃんちへ遊びに行くと、大きなスイカや甘いタレの焼き鳥、箱入りのアイスクリームなど、行く度に僕だけのために買ってくれたものだった。

 

 

とはいえスイカや焼き鳥は大人も食べるので、大概その日の内になくなるが、箱いっぱいに入ってるアイスは僕しか食べないので、あまり減らなかった。

 

 

滞在期間も夏休みのうちの数日だけなので、毎日食べても無くならない。

 

 

しかも、当時の僕は本当に全然ご飯を食べないガリガリ君だったので、せっかく買ってもらってもたぶん1週間に2個ぐらいしか食べなかったと思う。

 

 

そうして食べきらないうちに家に帰る日が来る。

 

 

おばあちゃんと離れるのはさびしいけれど、おうちに帰らなきゃいけない。

 

 

 

「ばいばいおばあちゃん」

 

 

 

翌年「また来たよー!」とおばあちゃんちに行く。

 

 

 

肌色の革の不思議な感触のソファーに座って、木枠のテレビを見る。

 

 

 

リモコンはなくて、チャンネルは本体のダイヤルをガチャガチャ回す。

 

 

 

傍らではゴムの木が大きな葉っぱを茂らせていて、ベランダには変な匂いのゼラニウムプランターがたくさん。

 

 

おばあちゃんちで唯一嫌いだったのはゼラニウムかも。

 

 

床にはペルシャ絨毯っぽいやつが敷いてあって、模様がそのままデコボコしていて面白い。

 

 

リビングとダイニングキッチンが繋がっていて、ソファーに座ると、キッチンに立つおばあちゃんの背中が見える。

 

 

夕飯を作ってくれるのだ。

 

 

高菜チャーハンや、酢豚。

 

エビチリと、溶き卵のスープ。

 

揚げた魚に中華餡をかけるやつ。

 

 

もう味は忘れちゃったけど、料理上手だった。

 

 

 

満州生まれだから、中華料理が得意だったと思う。

 

 

 

それと、おばあちゃんの握るおにぎりは、不思議なほど角がとんがっていて、ほとんどチマキみたいなのだ。

 

 

あれはどーゆー技だったのか未だにわからない。

 

 

何が出来るのか楽しみに後ろ姿を見ていると、たまに冷凍庫がパカッと開く。

 

 

そこにあるのだ

 

 

去年のアイスの箱が!

 

 

それが妙に可笑しく感じた。

 

大事にとっておいてくれてるのか、単に食べないし、腐らないから捨てないのか。

 

思い出すだに面白い。

 

孫想いのいいおばあちゃんだったと思う。

 

風邪をこじらせてるからか、なんだか泣けてきた。

 

初詣はおばあちゃんのお墓にしようかな。

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